環香への
おもい

食品ロスや加工ロスに
「もったいない」
の気持ちを込めてできた
石川県産のお香と九谷焼香炉。

お香は、自然に「めぐる、かえる」をコンセプトに
規格外品を粉砕加工し、
プレス加工した成形品で柑橘類、
樹木類などの植物も材料にお香を製造しています。

香炉は、青緑、黄、赤、紫、紺青の九谷五彩で
絵付され重厚な輝きが美しい九谷焼香炉。
2種類の形、4種類の絵柄で、
季節やお好みによって選ぶことができます。

バッテリーによるプレートヒーターで
お香を楽しめるため
火災の危険性は無く、玄関や寝室でも安心して
ご使用いただけます。

開発
ストーリー

加賀百万石の城下町である金沢は、
お香の文化が残っており、
お茶席、旅館、料亭などで広く使われています。
このような中で加賀棒茶を知ることになり、
その芳ばしい香りがお香にできないかと
思いました。
折しも、その加賀棒茶が焙煎という加工工程で
機械的な問題から少しばかり床に
零れ落ちる事が分かり、
飲料用としては不適ながら、「もったいない」との
気持ちが芽生え、活用する方法はないか、
粉末にしたらお香に出来るかもしれないと考え、
固形化する開発に取り組みました。
石川県産の資源でお香ができれば、
そしてそのお香を九谷焼で香炉をつくり、
香りを楽しむことができれば、
加賀百万石の文化や工芸品は全国に
知られるようになるのではないかと考え
商品化に向けて、研究・開発を進めました。

粉砕した加賀棒茶の粉を
どの様にして固めるか?

九谷焼では絵付けという工程があり焼き物の表面にいろいろな絵柄を描きます。
その絵柄や色付けには釉薬を使用しますが、
この時、布海苔を入れて絵柄を描く手法が
取られていました。
布海苔を入れると描き易く色が流れにくくなり、
焼成で布海苔が燃えて灰が残らないのも昔から
使われてきた理由でした。
加賀棒茶の粉砕した粉と布海苔液を混ぜ、
型に入れて乾燥し固形化しました。
これを市販の香炉焚いたところ、
芳ばしい香りが出て、
お香になり得ると思いました。

固形化にできるも、問題が発生。

お香を作って販売することになると、
少なくとも6か月ほどの賞味期限が必要となり、
カビ対策が必須となったのです。カビ発生の原因は、
1.栄養分があること、2.水分があること、
3.太陽光が当たること、4.空気 
特に酸素が出入りすることでした。
栄養分(この場合は加賀棒茶)を除くことは
できないので、水分を無くする、
光が当たらない様に遮光性と空気の出入りを
遮断するガスバリア性の包材を使用することが
必要になりました。
布海苔を使用する以上、水分は避けられません。
したがって、布海苔以外の方法で
固形化する方法を検討しました。
セラミックの粉を数種類混ぜて固形化する時に、
粉体を金型に入れプレス加工で
固める方法があることを思い出し、
加賀棒茶の粉砕した粉を直接プレス加工した
ところ、固形化することができたのです。
これによりお茶100%の固形物ができ、
そのままお香として使え、
長期保存してもカビの発生が無いことを
確認しました。

検証と改善を繰り返し、
アップサイクル製品へ。

お香は香りが良く出て持続性があるものが
良いと言われます。
その為には固形化したお香の内部へ
熱が伝わり易い構造にすることが必要です。
つまり隙間が多いほど熱は伝わり易く、香りも良く
出るということになります。
然しながら、隙間が多いとプレス加工後の
お香は崩れ易くなるので、
粉砕した加賀棒茶紛の粒子の大きさとプレス圧の
兼ね合いが大きく影響することになります。
加賀棒茶のお香はこの微妙なバランスの上に
成り立っているのです。

環香は、加賀棒茶の芳ばしい香りと
「もったいない」気持ちの出会いで
誕生した製品です。
製造工程で行き場を失った「食品・加工ロス」を、
アップサイクルさせることで、
資源を有効活用し、
持続可能な社会の実現を目指します。

環香の
楽しみ方

火を使わず、焚かれた
自然そのままの「ほのかな香り」。
使用後は肥料として、
自然に還る循環型のお香です。

環香を楽しむにあたり、必要なものは
「モバイルバッテリー」や
「USBコンセント用アダプター」になります。
次に、セラミックファイバー製のブランケット、
USBケーブル端子の付いたプレートヒーター、
穴の空いたセラミックファイバー製の
ブランケットの順にセットしてください。
その上にプレート容器とお香を、最後に
ドーナツ型のセラミック板を被せてください。
片面で2時間〜2時間半、両面で4時間〜4時間半
使用可能です。
使い終わりましたら、手やハサミで細かくしていただき、
ご自宅の鉢植えやプランターの
肥料としてご活用いただけます。

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